九州は熊本の南端、人吉球磨地方。土地の人々は、古くは鎌倉時代から、香り高い蒸留酒を造ってきました。
肥沃な大地と寒暖の差の激しい気候によって育まれた深い味わいの米。上質のミネラルを豊富に含んだ清涼な水。
これらの条件が揃ってはじめて、奇跡は生まれました。
「球磨の隠し田」
そんな呼び名がある人吉球磨は肥沃な大地と
水に恵まれた米どころです。
私たちは明治33年の創業以来この地の米と向きあい、
おいしさを引きだす術を探しつづけてきました。
人吉球磨の名に恥じない本格米焼酎のため、
私たちはこれからも米を極めていきます。
「原料より、いい酒はできない」どんなに人が手をかけたところで、原料である米が良質のものでなければ美味しい本格米焼酎はできません。粒の形状、デンプン量、発酵しやすさ、その年々によって変わる米の出来具合を見極めながら丁寧に選定していきます。使用するのは主に、人吉・球磨をはじめ九州の米。独自の安全性検査をクリアした米だけが、本格米焼酎に生まれ変わるのです。
日本三大急流の一つ、球磨川。
私たちはこの球磨川水系の地下水を本格米焼酎の
仕込みに使っています。
凛として、清らかで、やわらか。
米と水、たった二つの原料からこれだけの味わいを
引き出すには、この水が欠かせないのです。
「本格米焼酎の味わいは水にかかっている」水は内容量の約7~8割を占めることもあって、味わいに大きく影響を与えます。高橋酒造では人吉の山々が長い年月をかけてつくりあげた地下水をくみ上げ、濁りや雑菌が含まれていないかを毎日きめ細やかにチェック。その清冽な地下水を洗米、仕込み、ブレンドに至る全ての工程で使用しています。
いい米、いい水、そして酵母の働きがあれば、
人ができることはひとにぎり。
でも、そのひとにぎりが仕上げの味を大きく左右します。
だからこそ造り手たちはもろみの声に耳を傾け、
釜を見守ります。
人にできるすべてを尽くしてはじめて、
うまい本格米焼酎が生まれるのです。
「もろみと語る」もろみが発する声、表面に現れる気泡の様子、タンクを叩いた時の音。職人たちは、それらもろみが語るすべてを読み解き、仕込みにかける時間やかき混ぜるタイミングを導き出していきます。明治33年創業という長い歴史の中で脈々と受け継がれてきた職人の知恵と情熱。これなしに高橋酒造の本格米焼酎は語れません。