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Column - 2006.06.08

第13回「柴立姫神社の謎」

今回は、ちょっと顔を赤らめつつ書き出さなければならないなァ。

一番近いのは、JRの一勝地駅だろうか。そこから数キロ離れた淋(そよぎ)という地区の球磨川沿いに、こぢんまりとした神社があります。静かなところですねぇ。
赤い鳥居。そして・・・。でっかい木のおちんちんがドゥーン。と。あまりに見事なのでそれを目撃すると「う」っと呻いて、二、三歩後ずさりしてしまいます。

「な、なんだ。この神社は?」
それが柴立姫神社であります。
本堂を覗くと、いくつものおちんちんのコピーが飾ってあるのです。尋常じゃない・・・。
柴立姫というから、女性の神さまでしょう。
そんなにおちんちんが、好物であったのか?
立看板がありました。由来が書いてあるようです。原文のママ、記しましょう。

13image.gif

ハァ・・・・・・。
読んでもよく意味がわからない。
「父は旅につかれ人の道にはずれた娘を斬り」
この文章のどこに句読点が入るべきなのでしょう。
「父は、旅につかれ人の道にはずれた娘を斬り」か、「父は旅につかれ人道にはずれた。娘を斬り」なのかもしれません。
ひょっとして“旅”という妖怪が父に憑いて乱心させ、人通りの少ない、はずれたところで娘を斬ったのか。
あるいは「ずれた」娘を斬ったということなのか。
考えるほど、わからなくなる。
同行した人が、見かねて解説してくれた。
「親子で旅をしていて疲れ果てたときに、男女の仲になってしまったんですよ。ところが、どういうわけか、娘の疲れがとれて、みるみる元気になったということで、その翌日も旅を続けていて疲れ果ててしまったそうですね。それで娘は父に無邪気に、また疲れたので、あれをお願いしますとせがんだそうです。そこで父は、娘を斬ってしまった」
「あ」
私は二の句が告げられない。
「だから、柴立姫というのは娘の名ではなく、父親が立つとき、娘を埋めたところに柴を立てて去ったから・・・仮の名ですね」
何と勝手な父親だろう。いっしょに自分も腹かっさばいて果てたというなら話もわかるが。そういうものは合意の上だったのではないか。自分だけ、さっさと立去るとは。
まだ疑問がある。男女の仲になると女は疲れが取れるものなのだろうか。
わからない。
娘が、あれをお願いしますとせがんだとき、父は、人の道にはずれたというより、わしの方が疲労困憊になるのではないかと、カッとしたのではないか。
いかん、いかん。
あれとは何か、別に考えればいいのだ。
キンゼイ博士が「人間の身体の一部で、一番、膨張率の高い部分はどこでしょう」と質問したら、皆、顔を真っ赤にした。
で、答えは「瞳孔」です。
それと同じ過ちを犯しているのでは。
あれは「指圧」のことであった・・・とか。
弱いな。
この地に足を踏み入れて「球磨焼酎」を初めて覚えた、とか。適度な量なら疲れもとれそうだ。会話も弾んで、男女の話とか出たろうし。「もう無い」と父は言いながら、密かに翌日も隠し持っていいたのではないか。それを娘が見つけ出し、「あれをお願い」となった。見ると焼酎がいつの間にか少なくなっている。娘が盗み飲みしたに違いない。人の道にはずれた奴め・・・・・・と。
これなら、わかる。
しかし、おちんちんアイテムが無数にあること。これが、解せんですよ。

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